落ち着いた大人同士の会食では、「和食のマナーが身についているか」はとても重要です。
例えば、会社の上司夫妻との会食はもちろん、セレブ層との会食でも、その人の育ちや品格があるかないかを判断されています。
食事マナーが身についていない人は、出世が遠のくという時代がありました。
お見合いの場でも同じように、マナーが身についていないと、お付き合いする相手としてふさわしくないと判断される材料でした。
昨今ではそれほど厳しくチェックされる事は減りましたが、今でも相手の役職が上になればなるほど、食事マナーに対する意識は高いもの。
交際クラブ・デートクラブで紹介される好意を寄せている相手とのデートでも、和食マナーが身についているか、見極められている可能性があることを覚えておきましょう。
そこで今回は、和食の中でも食べる機会の多い「お刺身」にスポットを当てて行きます。
お刺身を食べる際のマナーがあることを、知らない方は多いと思います。
会食やデート以外でも会社の飲み会でも、和食マナーが自然と行動に出せたらポイントが高いですよ。
あなたはこのような食べ方していませんか?NGなお刺身の食べ方
お刺身を食べるときに多くの方がNGな食べ方をしています。
では、どのようなNGな食べ方あるのか紹介しますので、ぜひあなた自身の食べ方と照らし合わせてみてください。
●わさびをしょう油が入った皿に入れて溶かして食べる
この食べ方をしている方は結構多いのではないでしょうか。これダメなんです。
なぜダメかというと、わさび本来の味や風味をダメにしているからと魚の種類によって使うわさびの量が違うからです。
なんとなく溶かしていたり、辛いのを少しでも中和するためにやっていた方、そもそも溶かすものだと思っていた方は今日からやめましょう。
お刺身はお魚本来の味やわさびを楽しむものですので、混ぜて味を狂わせるような食べ方はしないようにしましょう。
●手を受け皿のように使う
お刺身を食べるとどうしてもしょう油が垂れそうになり、テーブルや服を汚しそうになりますよね。
それが嫌でつい手を受け皿のようにして食べてしまいますが、この食べ方は作法としてご法度です。絶対やってはいけません。
そもそもしょう油を付けすぎるのが問題なのです。
しょう油の付けすぎはお刺身本来の味を壊すことにもなりますので、付ける量を調整するようにしましょう。
万が一、しょう油が垂れたとしてもあとでティッシュやおしぼりで拭けば問題ありません。
●必要以上にしょう油を使う
お刺身の直接かけたり、しょう油皿に大量にしょう油を入れたりしていませんか。
この行動、NGになります。
上記でも言いましたが、これではお刺身本来の味を楽しむことができません。
しょうゆ漬けのものになってしまいますので、必要以上にしょう油を使うことはやめましょう。
必要な分のみ、しょう油皿に出すようにしてから食べるようにしましょう。
【必見!】これぞ大人のマナー!正しいお刺身の食べ方
正しいお刺身の食べ方はどのようにすることが良いのでしょうか。では、さっそく食べ方をお教えします。
お刺身の盛り合わせの場合
盛り付けされた刺身を崩さないように、イカやタコなどといった淡泊な味からサーモンなどの濃い味のお刺身の順番に食べるのが基本です。
盛り付けの順番は、左手前より淡泊な味から濃い味の順に盛り付けられているため、淡泊なものから食べ始め、反時計まわりに食べ進めます。
もちろん自分の好きなネタから食べても良いのですが、お魚の味を楽しむためにもこのような順番で食べるとより一層お魚を好きになるかもしれません。
ただし、山盛りになっている場合は上から取るようにしましょう。見た目は大事です。
適量のわさびを取り
直接お刺身に乗せてわさびが落ちないよう二つ折りにしてしょう油を付けます。
しょう油皿にしょう油を入れる際、しょう油の量は少量にしましょう。出しすぎは付けすぎの原因になります。
このとき、しょう油が垂れるのを気にする場合、しょう油皿を手に持って食べると良いです。
和食では小皿程度のお皿を手に持つことはOKとされているので安心してお持ちください。
このことは意外と知られていないので、女性に教えてあげると良いです。
お刺身についている「ケン」「菊の花」「紅たで」などは食べるもの?ただの飾り?
お刺身に必ず付いてくるのが「ケン」や「菊の花」などです。
彩りを良くする飾りなのか、それとも薬味としての役割があるのかよくわからないなんて方もいると思います。
結論から言うと食べるものです。彩りや風味を味わうために使うことが多いですが、口直しの役割もあります。
ちなみに「ツマ」はお刺身に一緒に添えてあるものの総称になり、「ケン」は大根や人参などを千切りにしたものになります。
食べ方としては、「菊の花」はガクを箸でおさえ花びらをほぐして、しょう油皿に浮かべて食べたり、お刺身の上に散らして一緒に食べるのが主になります。「紅たで」も同じです。
「ケン」はお刺身と一緒に食べたり、ケンのみで食べたりしてください。
ただし、「ツマ」の中には食べてはいけないものもあります。それが「敷きヅマ」です。
お刺身の下に敷いてあるツマは魚の血抜きとしての役割があるので、そのツマだけは食べないようにしてください。
まとめ
一流料亭から居酒屋まで、お刺身が食べられる機会はたくさんあります。
しかし、接待や会合などの時にマナーばかりが気になり、大切な仕事の話が入ってこない状況はよくありません。
そうならないためにもしっかりマナーを身に着けておくことが大切になりますので、普段から練習がてら食べ慣れておくと良いでしょう。
スマートに和食を食べられる男性は、一目置かれる存在になります。ぜひ身に着けてください!