高校を卒業して、親の反対を押し切り上京しました。その理由は女優になりたかったからです。
高校時代に演劇部に所属しており、その頃から女優になりたいという気持が強くなりました。自分でいうのもなんですが、演技力もルックスにも自信があるので、絶対成功できるという思いでした。
ただ、現実はそう甘いものではありませんでした。上京して2年経っても“売れない女優”で、エキストラでたまに出るくらいですから、収入もなく心が折れそうになっていたのです。
仕事がないですから、ファストフードでアルバイトをし、空いた時間でレッスンの毎日。美容室やエステに通って美しさをキープしなければいけませんし、本当に苦しい生活でした。本当ならレッスンのない日にアルバイトを入れるつもりでしたが、その頃はどちらがメインかわからなくなっていました。
バイトのつもりで
このままではいつまでも女優になんてなれない、何か方法はないかなと思っている時に、同じ事務所の先輩から聞いた交際クラブやデートクラブが思い浮かびました。食事だけのデートをするだけでお小遣いをいただける、しかもその金額もファストフートで1日働いた以上貰えるということでした。
お金のために男性とデートするなんて、ちょっと心が痛みましたが実際にデートしてみるとそういう気持ちはなくなりました。
もちろん、お小遣いをいただくことが目的ではありますが、セレブ男性と食事をすることが本当に楽しいのです。お小遣いをいただかなくても、こんな美味しい食事をご馳走になりためになる話を聞かせて頂けたら満足だと思うようにもなりました。もちろん毎回お小遣いをしっかり頂いていますが。
夢を目指して
仕事がないので時間的には結構余裕があり、お誘い頂いた男性とはほとんどデートさせていただきました。2回目以降はLINE交換をしていましたので直接連絡いただくようになりました。急に「今夜食事どうかな」という連絡をいただいた時でも、他の予定を蹴ってでもデートさせていただきました。
おかげでファストフードで働かなくても、十分な生活費と美容室代、エステ代などを補えるようになりました。ただファストフードがいろいろな男性とのデートに変わっただけで、女優の仕事が増えるわけでもありません。レッスンする時間も少ないままの状態になっていたのです。
夢の支援
そんな時に私を心から激励してくれたのがSさんでした。それまでSさんとは月に2～3回ほど食事に行ったり飲みに行ったりしていました。Sさんは私が売れない女優ということも知っていました。私も心を許せる男性だったこともあり、正直に「なかなかレッスンに打ち込めない」という悩みも打ち明けていました。さすがに他の男性ともデートさせていただいているから、とは言いませんでしたが、察してくれていたようです。
その時ちょっとお酒が入っていたこともあり、つい「Sさんだったら（大人の関係も）OKですよ」と言ってしまいました。もちろん嫌ではなかったのも事実ですから、そういう関係になっても構わないかなとも思っていたのです。
ただ、その時Sさんは「ありがとう。もちろん僕も男としてとても嬉しいし、今すぐにでもという気持ちがないと言ったら嘘になる。だけど、○○さんがこれから女優として生きていく時の枷になるのが一番困る。もっとサポートするから女優の仕事頑張って」と言ってくれたのです。本当に私のことを思ってくれているのだと感動して泣いてしまいました。
パパが出来ました
それからSさんはパパになってくださいました。お小遣いのほうもこれまで以上に頂き、他の男性とデートする必要もなくなりました。空いた時間はすべてレッスンに打ち込めるようになったのです。
どうしてSさんが私なんかにここまで良くしてくれるのか、身体目的でもないのにと不思議に思っていて、ある時聞いてみました。すると「僕は結婚しているけど、子供ができなかったんだよ。○○さんには申し訳ないけど、夢に向かって頑張っている姿が、子どもを応援する親の気持ちになっていたのかもしれないね。○○さんが頑張っているのを応援するのが生きがいみたいなものなんだよ」ということでした。本当に足長おじさんのような人っているんだなと思いました。もしSさんが独身だったら、本当に結婚してもいいかなと思うほど素敵な男性です。
パパに感謝してます
やっぱり頑張っている姿はいろいろな人が見ているもので、それから徐々にではありますが女優の仕事が増えてきました。ただ、それでもSさんとのデートは楽しみですので欠かすことはありません。Sさんは「本当に忙しくなったら、僕とのデートはキャンセルしてもいいから、女優の仕事を優先してね」とまで言ってくれます。
デートクラブのおかげでSさんと出会うことができて、本当に感謝しています。お金の面でも時間的な面でも余裕ができたことはもちろんですが、私を心から応援してくれる人がいる、と思うとこれまで以上に頑張らなくちゃ、という気持ちになります。
夢や目標があるけど自分ひとりの力では難しい方は、交際クラブやデートクラブに登録してはいかがでしょうか。きっと応援してくれる男性と出会えますよ。
