長い人生において、楽しみを持つことは非常に重要であると思います。
自分自身も、若き頃からそう考え楽しみを探し、それなりに色々な経験をし生きてきたと思っています。
しかし、年齢を重ねるにつれてそれまで楽しめていたことが、楽しめなくなったりすることが増えてきました。
体力能力的な問題はもちろん存在しているのですが、それ以上に共に楽しんでくれる仲間が減っていくことが一番の原因といえるのでしょう。
私が人生において一番楽しんできた趣味と言えばアウトドアがあります。
思い返せば家族や友人との様々な思い出が蘇ります。
しかし、ある年齢を境にキャンプはもちろんバーベキューすら開催する機会が無くなりました。
やはり、子供が巣立っていくと当然その機会は減るということです。
一人でアウトドアを楽しめるほどお一人様上手ではないので、もうこのまま好きなことをやる機会は無いのかなと思っていた時に出会ったのが交際クラブ・デートクラブです。
【緊張の出会い】
誰かに紹介をされた訳では無かったので、登録や入会には少々戸惑いましたが無事に完了し、マッチングを待ちました。
希望としていたのは、もちろんアウトドアを一緒に楽しんでくれる女性のみ。
クラブでそんな相手を探すことが果たして良い事なのか?
他にも方法はいくらでもあるのではないか?と疑問を感じたり、思うことは多々ありましたが素敵な出会いを求め、新たな楽しみを感じることも人生において糧になると考えました。
やり取りを始め、日程が決定するまでに少々の期間を要しました。
しかし、それまで他の女性と連絡を密に取り合う機会も無かった自分にとってはそれすらも新鮮であって、それだけでも人生が潤った気さえしていたのです。
日程が決定し、待ち合わせ場所も決まり後はその日を待つだけとなりました。
家族への後ろめたさが無かったかといえば、正直なところは無いとは言えません。
ですが、一度きりの人生です。
何事も経験ですし、それまでの生活を一筋に過ごしてきた自分へのご褒美と考えて前向きに捉えることで、自分と向き合いました。
【緊張の対面の瞬間を経て】
クラブで出会い、実際に会う瞬間までは一度も声を聞いての連絡はありませんでした。
文字のみでの連絡。
ですから写真では顔を認識しているものの、実際には声も動いている姿も知らない女性との出会いなのです。
それを考えるだけでも、何とも言えない高揚感があったことは覚えています。
何分、こういった経験も浅かったために、色々なことを調べて最初の約束はホテルなどのラウンジが良いとの情報があった為、在住している地域より遠方のホテルを選定しました。
食事のできるレストランや、飲酒可能なバーも併設されているので、初回の逢瀬にピッタリであると考えたのです。
〈女性が到着するまでの…なんとも言えない時間〉
待ち合わせの時間よりも、かなり早く到着してしまい、時間をつぶすのにも勝手が解りません。
実際のところ、ホテルに一人でいること自体が自分にとっては異質なことであり、正直なところ慣れないことはするもんじゃないなとも思っていました。
一先ず館内を案内できる程度には熟知しておこうと思い、各施設の場所等を確認したりした後に、トイレにて身だしなみのチェックを幾度とする始末。
恐らく、周囲で知人が見ていたとしたら滑稽な姿であったでしょう。
約束の時間が近づくと、気持ちもソワソワして緊張しているのが自覚できます。
そんな時に、連絡は入りそろそろ到着するとのことでした。
さらに高まる緊張に、このような気持ちを感じたのは久しぶりであることを思い出します。
この経験だけでも、この年になれば良い刺激となるとも思え、なんだかずいぶんと歳を自覚してしまい、物思いに耽っていると女性の到着です。
【女性と対面して、非日常を感じた瞬間】
現れた女性は、写真より非常に幼く見える女性でした。
歳の差があることは自覚していまいしたが、周囲からみれば間違いなく親子にしか見えなかったでしょう。
挨拶を交わして食事を一緒にとることに。
紳士を気どりながら、女性をエスコートし場所を移します。
食事のメニューなどもあらかじめリサーチ済みであったので、私主導で食事が進んでいきます。
しかし、慣れない部分はどうしても露呈してしまうもので、会話が途切れてしまう瞬間が幾度となく訪れます。
思い切って、初めてのクラブの利用であること、慣れていないことや緊張していることを正直に話すと、女性も同様で友人の勧めで登録し会うのは私が初めてであることが解りました。
その後は、お互いに安心した面もあり、飾らなくても良いと感じられたのか会話もスムーズになり、共に過ごす時間を楽しむことが出来ました。
【初めて会った女性との距離が縮まるということ】
今回は、希望していたアウトドアでのデートでは無く、顔合わせいう形でのデートでしたが、充分に満足のいく時間となったことはもちろん、今後の約束も交わせたので間違いなく大きな収穫であったと思います。
次回のデートを楽しみに帰路に付くのでした。